ボーナスのあとに辞める人が出るのは常識だが、うちの会社は年中よく辞める。特にブラックでもないけどな。そこで会社は昨年度から大量採用に打って出た。
特に大都市圏の支店に、若い営業マンがゴロゴロいる。東京支店なんか支店長が「うちの支店は養豚場」と言っている。
教育して太らせてから他の支店に赴任させるためだ。いやその発言あぶないですよ。たしかにデブな営業の人いますけど。
わがコールセンターは平均年齢が高く、落ち武者の人が多いので新人は入らないが、併設している名古屋支店に若者がゾロゾロいる。といってもうちは100%中途採用だから、あまりフレッシュではない。
即戦力のために営業経験者を取っているらしい。だけど・・中途で入った人って、すぐ辞めるのよね。だから会社は「いなくなるのを見越して多めに」採用し始めた。
なんだか不良品を見越してたくさん部品を発注するっていうのと似てるなあ。それでもここに安住してくれたらいいけど、この医療業界が合わないっていう人もいる。
そう、医療業界って業者さんの立場が低い傾向にある。何でも先生の言う通りにしないといけない空気があるようだ。大昔は「ゴルフの招待があるからここの会社の薬をよく使おう」なんてのが茶飯事だったりしたらしい。
今は時代が変わったけど、それでも無理難題を言われ心を病む営業マンも少なくない。不具合をいつまでになおせ。報告書を出せ。値段を安くしろ。
会社自体はブラックではないが、業界がブラックなのである。
せっかく入ってきた若い営業マンたちも、3年後にだれが残るだろう、というのはもっぱらコールセンターでの賭けの対象だ。
病める営業マンは辞めるが、みんな病まないで辞めないでね。