私の父と母は終戦時に25歳と23歳だった。父は海軍に4年半。母は終戦時に中国に居た。
終戦から16年後に私は生まれたが、母から繰り返し戦争の話を聞いて育った。それは、日本国内での空襲とか食料がないという話ではなく、大正生まれの母が小さい頃から大人になるまで体験した戦争に関わることを断片的に思い出しては話してくれたのだ。
それは日本人が軍隊というものに対して抱いていた憧れと、実際に戦争に突入した時の世相や、その後満州や中国で見聞きした様々なこと。終戦から何か月もかかって引き上げてきたときに頭を坊主にして男装していたこと、機銃掃射に間一髪あたらなかったこととか。
父は海軍で「長門」や「榛名」に乗っていたらしい。残念ながら詳しい話は聞けていない。もっといろいろなことを聞いておけばよかった。話すことは楽しかったことばかりだった気がする。
それでも、私は戦争を直接知らないけれど、もう今は戦争を知っている人がわずかな数になってしまった今、私は誰よりも戦争を知っていると思う。
なのでその話は今後おいおい・・。
ところで昨日は「雪風 YUKIKAZE」を観てきた。意外にも座席は満員に近かった。関心を持っている人が多いんだと、なんとなくほっとした。
映画の後、フードコートでうどんを食べながら、平和っていいなと思う。めずらしく寝ずに最後まで観ていた旦那も言葉少なにお好み焼きを食べている。
しばらくして「やっぱり旨~」とぽそっと。なんだお好み焼きを堪能していただけかい。